Azure ストレージの「スマート層」

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ストレージ アカウントの「アクセス層」

Azure でデータの保存に利用されるストレージ アカウントでは、「ホット」「クール」「コールド」「アーカイブ」の4つのアクセス層を利用することができます。

  • ホット層 は頻繁に読み書きされるデータの保存に適したオンライン ストレージ層です
    ストレージ コストが最も高く、アクセス コストは最も安くなります。
  • クール層 – 読み書きの頻度が低いデータの保存に適したオンライン ストレージ層です。クール層のデータは 30 日の最低保存期間あります。
    ホット層と比べてストレージ コストが安く、アクセス コストが高くなります。
  • コールド層 – 読み書きをめったに行わないデータを、高速で取得可能なまま格納するために最適化されたオンライン層です。コールド層のデータは 90 日の最低保存期間あります。
    クール層と比べてストレージ コストが安く、アクセス コストが高くなります。
  • アーカイブ アクセス層 – 読み書きをめったに行わず、利用可能になるまで数時間規模の待機時間を許容できるデータ保存に最適なオフライン層です。アーカイブ層のデータは 180 の最低保存期間があります。

このようなアクセス層を組み合わせて、データの特性に合わせて最適化されたコストでストレージを利用することができるようになっています。

ストレージ アカウントを作成する際には「既定のアクセス層」を指定します。「既定のアクセス層」はストレージ アカウント内に Blob データをアップロードする際に、既定で利用されるアクセス層です。ただしどのアクセス層にアップロードするのか明示的に指定してアップロードすることもできます。また後から Blob のアクセス層を変更することも可能です。

スマート層

このようにアクセス層を適切に利用することでデータの保存コストとアクセス性を両立できるのですが、ホット層でよく利用していたデータが時間の経過とともに利用されなくなった場合、それをユーザーが判断してクール層やコールド層に移動する作業を行わなければなりません。多数のデータが保存され、さまざまなアクセス パターンで利用されている場合、この作業を適切に行うのは大変です。

こうした問題を解決するのが「スマート層」です。スマート層は、使用パターンに基づいてホット、クール、コールド の各アクセス層間でデータを自動的に移動する機能です。追加の作業なしに、利用状況に応じた最適なアクセス層に自動的にデータが移動されます。

「スマート層」を既定のアクセス層に設定すると、アクセス層を明示せずにアップロードした新しいデータはすべてまずホット層に格納されます。その後30日間アクセスが無いと自動的にクール層に移動され、さらに60日間アクセスが無いとコールド層に移動されます。
クール層やコールド層に移動されたデータにアクセスすると、データは自動的にホット層に戻り、ホット層のデータとして実際のアクセスが行われます。

このような自動的なアクセス層の変更により、管理者が手間をかけることなくデータの保存コストを最適化することが可能となります。

スマート層は Standard General Purpose v2 (GPv2) SKU のストレージ アカウントで利用可能です。またゾーン冗長を持つリージョンで利用できます。
※日本では、東日本・西日本共に利用可能です。

スマート層を利用する

スマート層はストレージ アカウントを作成する際に有効化できます。

  1. ストレージ アカウントを作成する際にパフォーマンスで [Standard] を選択し、冗長性で「ゾーン冗長ストレージ(ZRS)] を選択します。
  2. 次の [詳細] 画面で [アクセス層] の選択肢に「スマート」が表示されますので、これを選択します。
  3. ストレージ アカウントの作成を完了すると、「既定のアクセス層」に「Smart」と表示されます。

既存のストレージ アカウントの既定のアクセス層をスマート層に変更することも可能です。
ただし、ストレージ アカウントの冗長性が「ゾーン冗長ストレージ」以外の場合は、まず冗長性を変更(変換)する必要があります。
冗長性の変更について詳しくは、以下を参照してください。
 ・ストレージ アカウントがレプリケートされる方法を変更する – Azure Storage | Microsoft Learn

  1. 既定のアクセス層がスマート層以外のストレージ アカウントを開きます。
  2. [Smart] の部分をクリックするか、左側のナビゲーションで [設定] – [構成] を開きます。
  3. 画面の下部に既定のアクセス層の選択肢が表示されますので、[スマート] を選択して保存します。

注意点と料金

  • スマート層の機能でアクセス層を移動するのは、既定のアクセス層にアップロードされたデータのみです。
    アクセス層が明示的に設定されているデータは常にその設定に従います。
  • サイズ が 128 KiB 以下のデータは、常にホット層に留まります。
    クール層やコールド層への自動的な移動は行われません。
  • データへのアクセスとなるのは Get Blob と Put Blob の操作です。
    Get Blob Properties / Get Blob Metadata / Get Blob Tags の操作は層の移動のトリガーになりません。
  • アクセス層の移動自体に料金は発生しませんが、スマート層を有効にするとアクセスのチェックのための監視の料金が発生します。
    この料金は(2026年7月現在)10,000 オブジェクトあたり 6.47 円 です。(移動対象とならないサイズ が 128 KiB 以下のデータは監視料金の対象外です)

参考情報:スマート 層を使用してAzure Blob Storageコストを最適化する – Azure Storage | Microsoft Learn

この記事を書いた人

MurachiAkira
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