今回は、ユーザから問合せがあった事例をご紹介します。
問合せ内容:ある送信元からのメールを検索を行ったところ、 受信ボックスに表示されるメールと
表示されないメールが存在する。 直近に受信したメールも消えてしまっている可能性もある。
調査:
- 対象のメールボックスを検索し、消失したメールを検索する。
→そのユーザのメールボックスからは発見できない。ユーザが誤って削除してしまった 可能性も考えられる。
では、『インプレースの電子情報開示を使用したメールアイテムの検索」を行い、メールが受信出来ていたのか、
念のため 確認を行います。
手順: ※本作業はそのテナントの管理者権限が必要です。
- <管理者へ必要な権限を付与>
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※管理者のアカウントに既に [Discovery Management] の権限がついている場合は、項番 2 から手順を実施します。
1-1. 管理者にて、Office 365 サービス (https://portal.office.com/) へサインインする。
1-2. 画面上部のナビゲーションバーより、[管理者] – [Exchange] をクリックする。
1-3. Exchange 管理センターにて、[アクセス許可] – [管理者の役割] をクリックする。
1-4. [Discovery Management] をダブル クリックし、編集画面を表示する。
1-5. [メンバー] にて、[+] ボタン (追加) より、機能を実行する管理者もしくはユーザーを追加する。
1-6. 画面下の [保存] をクリックする。
- <インプレース電子情報開示の設定方法>
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2-1. [Discovery Management] の権限を付与された管理者もしくはユーザーにて、
Office 365 サービス (https://portal.office.com/) へサインインする。
2-2. 画面上部のナビゲーションバーより、[管理者] – [Exchange] をクリック。
2-3. Exchange 管理センターにて、[コンプライアンス管理] – [インプレースの電子情報開示と保持] より
[+] ボタン (新規作成) をクリックする。
2-4. 名前欄、説明欄に任意の文字列を入力し、[次へ] をクリックする。
2-5. 当該のメールが確認できないメールボックスを指定し、[次へ] をクリックする。
2-6. [検索クエリ] 画面で検索条件を指定し、[次へ] をクリックする。
※ [条件に基づいてフィルター処理する] を選択し、条件を指定する。 (送信日時や差出人など)
※ この画面で詳細な設定を行うことができない場合は、項番 1 の権限の付与が 反映されていない可能性が
あります。時間をおいて再度お試しください。
2-7. [インプレース保持の設定] 項目にて、何もいれずに[完了] をクリックします。
- <検索結果のプレビュー>
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プレビューの機能より確認できるデータは、あくまでもプレビューであり、
検索結果のすべてのデータはデータ量によっては表示されず、 表示できるデータについては
500 件までの制限があります。また、データについてはフォルダごとでは表示はされません。
<検索結果のプレビューを行う方法>
3-1. 項番 2 にて作成した検索名を選択する。
3-2. [検索 (虫眼鏡マーク)] – [検索結果のプレビュー] の順にクリックする。
3-3. Outlook Web App が起動し、検索結果を確認することが出来ます。
- <検索結果のコピー>
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検索結果のプレビューで消失したメールが確認出来ない場合、検索結果のコピーを行うことで
確認出来る可能性が有ります。
検索結果のコピーを行うと、検索結果を探索メールボックスに格納し、 詳細な内容を確認することが可能です。
<検索結果のコピーを行う方法>
4-1. [インプレースの電子情報開示と保持] より項番 2 にて作成した検索名を 選択する。
4-2. 検索結果のリストを選択し、虫眼鏡マークの [検索] アイコンより [検索結果をコピー] を選択する。
4-3. [この探索メールボックスに結果をコピーする] にて全項目にチェックを入れ、 [Discovery Seach Mailbox] を選択する。
4-4. [コピー] をクリックする。
4-5. 検索結果リストを選択し、画面右側にある[検索] の [結果] より [開く] をクリックし、 [Discovery Seach Mailbox] を開きます。
4-6. Outlook Web App が起動し、検索結果より該当メールボックスの内容を確認する。
インプレース電子情報開示で検索対象に指定したメールボックスにつきましては、 削除済みのアイテムを含めて検索を行います。
上記手順を実施しても当該のメールが見つからない場合には、さらに別途調査を 実施する必要があります。